システム屋日誌

情報システム構築、開発手法を中心に気が付いたことを書き留めます。ちいさなことから、おおきなことまで。もちろん、どうでもいいことも。。。
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小説の中のコンピュータ
仕事で、情報システムの仕組みを説明するとき、
言葉だけで内容を伝えるのは、とても難しいと感じます。
システムが複雑になるほど、困難さは増します。

私はたいてい、紙と筆記用具を用意して、図を描きながら説明します。
例えば、ネットワーク上のデータをやり取りする仕組みを説明するときは、
シーケンス図という図を使って説明します。

もし、図を使わないで説明ができたらすごいと思うけど・・・
小説では、これをやってのけています。

私が今まで読んだ中で一番すごいと思うのは、
宮部みゆきの「返事はいらない」という短編小説の中の、
銀行オンラインシステムの説明。

ネタばれになるので、詳しいことは書けませんが。
銀行のキャッシュカードの仕組みと、ATM−ホストコンピュータ間の暗証番号のやりとりの仕組みが、日常的に使うことばを使った会話の中でシステムをイメージできるように語られています。IT系の定番「ヨコモジ」を避けて、IT系でない読者も読みやすいように工夫されています。
ストーリーの面白さや会話のテンポも損なわずに、、、すごいです!

図や表がなくても、ここまでいけるという見本です。
何度読んでもすばらしいな、と思います。

残念ながら、小説の手法をそのまま仕様書や報告書に応用できません。
なぜなら、仕様書と小説の目的は異なるからです。
小説は、起承転結をつけて読者を楽しませるものだと思います。
仕様書や報告書に起承転結はありません。
仕様書は、情報システムの仕様を文書で規定していくもの。
報告書は、事実に基づいて手順、結果や考察を述べるもの。
文章の章立てや使うことばが根本的に異なります。

しかし、難しいシステムの要点を伝えるといことは、上流フェーズで必要です。メンバーに共通のイメージを持ってもらうために、小説のようにストーリーを立てて説明するのは、ひとつの手かな、と思います。